コンタクトの信用性
当院の来院動機で一番多いのは、「知人に聞いた」、「勧められた」です。
やはり、行ったことのある知人から情報を入手するのが早道かもしれません。
また、病院を選ぶ際に大切なことは、担当する医師が何を専攻しているかということです。
日本の医師法では医師の免許さえ持っていれば、外科でも内科でも眼科でもまったく自由です。
法律上は医師法違反にはなりません。
たとえば眼科医の私が、産婦人科や耳鼻咽喉科など専門外の診察をしてもいいわけです。
残念なことに、熟練を要する医療行為を専門外の医師が行っているケースも少なくありません。
最近は、医療事故がよく取りあげられています。
非眼科医が近視手術を行うケースもあるわけですから、患者さん側は、眼科専門医の施設かどうか、病院に確認したり、ご自身で見分ける必要があるわけです。
専門医の診断専門医の診察を受けるということは、無駄な検査や時間のロスを防ぐだけでなく、病気の原因を早くつきとめて患者さんの負担を軽くするという意味でも大変重要なことです。
症状がはっきりしている場合は、専門医の診断を受けられることをお勧めします。
例えば、自分の目に少しでも「おかしいな?」と異常を感じたり、全身的な症状を伴う疾患でも一番強い症状が目に現れている時は、まず眼科を受診して下さい。
目に出ている症状の原因を眼科医であれば的確に判断できるからです。
その後、他の科を受診することになっても、眼科医の所見があれば大いに役立ちます。
レーシックに関しても術前検査で、もし近視以外の目の病気が見つかれば、適切な治療を受けた上で、今後、安全にレーシックを受けることができるか見極めてもらえるはずです。
医療行為を行うためには医師法に基づく医師の免許が必要になります。
そして看護婦は医師の指示の下で医療補助行為を行っています。
このことはどなたでも知っておられると思います。
したがって、医師の免許を持っていないものが医療行為を行えば、当然医師法違反という犯罪行為になります。
女性に人気のあるピアスがいい例です。
ピアスには耳に挟むタイプと、耳に開けた穴に装着するタイプがありますが、穴に装着するタイプのピアスをつけるため「友達の耳タブに穴を開けてあげた」などという方がおられたら、あなたは立派な医師法違反を行ったことになります。
このピアスの耳穴よりもっと恐ろしい医師法違反が半ば公然と行われているのをご存じでしょうか?それはコンタクトの販売です。
コンタクトは医療外器具ですが、目に直接のせるため使用するには医師の診察をうけ、処方筆を出してもらう必要があります。
しかし、現実には医師のいないコンタクトショップでディスカウント製品などを購入するケースが増えています。
また、悲しいことに、眼科医でない医師が、診療を行っているコンタクトクリニックもあるのです。
ご自身の目のために治療も受けられる眼科を選びましょう。
専門外の恐ろしき本誌のテーマである近視矯正手術でも同じようなことが言えると思います。
日本の厚生労働省がエキシマレーザーを医療機器として認可したのは、つい最近の2000年1月のことで、N眼科堂がこの指針をつくったのも同じ年の七月です。
厚生労働省が認可する以前にも、エキシマレーザーを使用した手術は日本においても行われていました。
しかし、それは個々の医師が自己責任のもとに外国から機器を輸入して行っていたものです。
しかも、多くの場合、専門の研修乞受けた眼科医ではなく、眼科以外の医師たちによって実施されていました。
実際、信じられない治療をしていた施設もありました。
これは、国内の非眼科医が行ったレーシック手術の例ですが、手術時に角膜の表面を削りすぎて穴があき房水が出てきたり、また、そのために白内障になったことがあったようです。
基本的な技術と知識をもっていなかったために起こった初歩的かつ絶対あってはならないミスです。
もちろん、非眼科医でも医師の免許があれば医師法違反ではありませんが、患者さんにとっても、また、日本における近視矯正手術の普及という面からみてもこれは不幸だったと言わざるを得ません。
近視で悩んでいる人が多いにもかかわらず、日本でPRKやレーシック手術の普及が遅れたのはこうした経緯が少なからず影響しているのではないでしょうか。
幸いにもこれらの患者さんたちは、眼科専門病院で角膜移植と白内障手術を受け、失明を免れることができました。
このことからも、専門医のいる施設で治療を受けることがいかに大切かおわかりいただけたと思います。
一般の方が病院を選ぶ時には自分の病状に合わせて、ぜひその道の専門医のいる病院を選んで欲しいものです。
受診する病院の候補を絞ったらその病院を訪ねてみたらいかがでしょうか。
その場合には、病院側のアポイントメントを取ってから行かれた方がいいでしょう。
担当医と直接会えなくても、そこの施設を見学するだけでも参考になるはずです。
それに看護婦や働いているスタッフの態度を見るだけでも病院の善し悪しは、おおよそ見当がつくでしょう。
もし、担当医に会えたなら、いろいろと質問をしてみて下さい。
あなたの質問に丁寧に答えてくれるようならば、まず安心です。
また、医師としての医療に対する考え方も大事なポイントです。
もし、その医師が医療講演会などで講演を行っているようであれば行ってみるのも一つの方法です。
どんな考え方で医療に携わっているかよくわかるはずです。
例えば私が専門とする眼科分野でも、最近、一般の方を対象とした医療セミナーが数多く開催されています。
その中では、自称近視手術専門医など一部の医師(多くは非眼科医)らが、他の眼科医や眼科施設のことを非難したりしているようです。
しかし、これは明らかにおかしな発言です。
正しい医療という視点から一人の医師だけが正しくて、他のすべての医師が間違っているという事は絶対にあり得ませんから。
また、こうした発言からも、そのような医師の医療に対する思いや考え方がうかがえると思います。
病院が決まって手術をすることになると、各種の検査が行われます。
その際には患者さんは通常と同じ体調を維持するように努力して下さい。
病院に行ってしまうとできないからと、徹夜で仕事を片づけるなどということは論外です。
また、自分が感じている病状を包み隠さず、そのまま担当医に伝えて下さい。
私たち医師は患者さんの話される症状によって病状等を判断し、ある程度の目安をつけて検査や診察を行っていく訳ですから…。
検査が終了してその結果が出ますと、インフォームド・コンセントという担当医から患者さんへの診断と治療の説明が行われます。
ここでは検査結果から得られた患者さんの病状、これから行おうとしている治療内容や手術方法、それに伴う各種のリスクや予想される結果が説明されます。
このインフォームド・コンセントの時には患者さんも質問を用意しておいて、ドンドン質問して下さい。
遠慮はいりません。
とくにレーシックを受ける方に共通していることですが、皆さんよく手術について勉強しておられ、知識が豊富な方が多いことに驚きます。
タイプとして向上心があり何事にも前向きな方が多いようです。
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